三恵社の絵本

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絵本表紙

大豆や味噌の栄養について

■大豆が「畑のお肉」である理由

 大豆は人間の筋肉や内臓や体の組織などを作っている成分であるたんぱく質を30%程度含みます。たんぱく質は生命維持に不可欠な重要な栄養素です。大豆のたんぱく質は、人間の体内では作ることができず食物として摂取しなくてはならない必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。その栄養価は肉や卵に匹敵します。

畑のお肉

■最近の研究でわかった大豆の栄養

 総コレステロールを低下させる、抗酸化作用がある、骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善する、ビフィズス菌を増殖させる作用がある、など、数多くの研究成果が発表されています。またアメリカの国立がん研究所が発表したがん予防に効果がある食品である「デザイナーフーズ」の最も効果がある食品のひとつに挙げられています。

■大豆の加工品について

 大豆は生で食べることはできません。必ず加熱をして食べます。栄養価が高い大豆は様々な加工品として親しまれています。味噌や醤油などの調味料のほか、豆腐や納豆、きな粉、おから、ゆばなどがあり、私たちの食卓をバラエティに富んだものにしています。

■味噌の栄養について

 みそ汁を飲む頻度が高い人ほど胃がんによる死亡率が低いことがわかっています。また動物実験では、みその熟成過程でできる褐色の色素であるメラノイジンが食後の血糖値の上昇を抑える働きがあることが明らかになっています。味噌には、がんの予防や糖尿病などの生活習慣病の予防に効果が期待できる機能があるといえるでしょう。

■日本型食生活について

 日本人は過剰な栄養により肥満になりやすく、軽い肥満でも糖尿病や心臓疾患につながるという遺伝子型を持っています。「日本型食生活」とは、昭和50年代ごろの食生活のことで、ごはんを主食としながら、主菜・副菜に加え適度に牛乳・乳製品や果物が加わったバランスのとれた食事です。これまでもそしてこれからも、米、魚、大豆、緑茶、海草などをバランスよく食べる日本型食生活により健康を維持しましょう。

監修:金城学院大学 生活環境学部 食環境栄養学科
教授 丸山智美