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出版のいろは

出版の3つの形式 商業出版・自費出版・協力出版それぞれの特徴・メリット-デメリット

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現在、日本で出版社から出版されている本には、大きく分けて3種類の出版方式があります。
いずれも見た目に大きな違いはないため、
どの方法で発行されたかを知ることは難しいでしょう。

ただし、著者と出版社の関係はそれぞれで大きく異なります。

それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

目 次

■商業出版

「商業出版」とは、出版社が発行にかかる費用を負担して発行する方式です。

ほとんどの方が「出版」と聞いてイメージする発行方法がこちらでしょう。
実際、ベストセラーとして名の知られる本の多くがこの方法で出版されています。
その理由は、出版社が「売れる」ことを目的として企画し、著者の選定や宣伝を行っているため、
人目に留まる機会が多いからです。

基本的に、書店店頭やネット書店で購入でき、電子書籍でも発行されることがあります。

また、「企画出版」の別名通り、ほとんどは出版社発の企画ですが、まれに持ちこみ原稿が採用されることもあります。
ただし、出版社が編集をするため、著者の原稿が大きく書き換えられることもあります。
初版の発行部数は5千部前後~と多く、著名な著者は万単位で発行されます。

著者の収入は原稿料印税(発行印税/販売印税)です。

ちなみに、出版社の視点に立った際、お客様は“読者”となります。
そのため、読者にとって価値があるか、多くの読者が購入してくれるかが、
発行にあたっての検討基準になります。

 

■自費出版(個人出版)

「自費出版(個人出版)」とは、著者自身が発行にかかる費用を負担して発行する方式です。

同人誌やコピー本、Amazonが提供する電子書籍出版サービス(Kindle Direct Publishing)や
POD(プリント・オンデマンド)を使った書籍も、これに属します。
※上記例はいずれも流通していないため、厳密にいえば「出版物」とは異なります。

先にあげた例のように、出版社からでなくても発行できますが、その場合、基本的には書店では流通せず、
Webサイトや販売会など、特定の方法でしか入手することができません。
また、出版社から発行される場合も、書店では流通しない場合もあります。

資金さえあれば簡単に出せるものの、出版社の編集者がつかないため、
商業出版と比べると文章や装丁は個人の技量が大きく問われます。
一方で、自由度が高く、本当に伝えたい内容を詰め込めるという側面もあります。

初版の発行部数は少なく、ほとんどの場合が千部以下でしょう。
また、増刷されることは少ないです。

『リアル鬼ごっこ』(山田悠介 著)のように、自費出版から話題になり、
出版社から声がかかって商業出版する著者もいます。

著者の収入は、書籍の販売による売り上げ(委託販売をしている場合は、手数料が引かれます)です。

ちなみに、出版社の視点に立った際、お客様は“著者”となります。
そのため、出版社は著者の「本を出したい」という思いをサポートすることが役目となります。

 

■協力出版(共同出版)

「協力出版(共同出版)」とは、著者と出版社が発行にかかる費用を負担しあう方式です。
これまでに解説した「商業出版」と「自費出版(個人出版)」のちょうど中間にあたります。

著者の支払う費用や発行条件などは出版社や契約によってまちまちですが、
製作費の負担や初版発行部数を一部買い取る方式が多いようです。

発行の可否や編集の有無は出版社が選定しますが、商業出版と比べるとそのハードルは低いです。
「自費出版(個人出版)」との大きな違いとして、書店店頭やネット書店で購入できることが特徴です。

初版の発行部数は数百~千部前後で、著者の収入は印税(発行印税/販売印税)です。

ちなみに、出版社の視点に立った際、お客様は“著者”となります。
出版社は、著者の「本を出したい」という思いと、読者の「読みたい本」の橋渡しをするため、
まさに「協力(共同)」出版といえるでしょう。

 

まとめ

これまでの話を表にまとめると次のようになります。
なお、説明では「商業出版」「自費出版」「協力出版」としていますが、見やすいように「協力出版」の順番を変えています。

  難易度 編集 著者の自由度 発行部数 費用負担
商業出版 あり なし
協力出版 あり/なし 一部あり
自費出版 なし
※オプションの場合も
全て

こうして発行・流通した書籍が古書店や個人売買など、書店以外の方法で流通する場合もありますが、
基本的には一度いずれかの方法で世に出ています。

商業出版・自費出版・協力出版の違いはお分かりいただけましたでしょうか。
最初に述べた通り、見た目に大きな違いはありませんが、出版社を見ることで、その一端を推し量ることは可能です。
手元の本や、書店・図書館に並ぶ本が、どのような経緯を辿って発行されたか、考えてみるのも面白いもしれません。

 

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