三恵社の絵本

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味噌おけイラスト

八丁味噌の熟成期間

◆二夏二冬の天然醸造とは?

石積み写真

八丁味噌の仕込みは冬に行います。大豆のみで大豆麹を造り、塩と水と一緒に木桶に仕込みます。この時、あえて熟成を遅らすために極力少ない量の水しか使いません。その少ない水分で自然に杉桶中が還流できるよう、代々使い続けてきた川石(玉石)を山のように積み上げて重石とします。

一つの山は約300個以上の石からなり、重さは約3トン。

熟成イラスト

冬に仕込み、春から夏と季節が移り変わるに従って、木桶の中で八丁味噌は発酵して、石が次第に登ってきます。夏を過ぎた9月くらいに最高地点になり、10・11・12月に従って徐々に降りて行きます。このピラミッドの形が崩れないで降りてくると、これは発酵が十分均一に進んでいることが判ります。そして冬、2月ごろになるとまた元の定位置に戻ってきます。また次の5・6・7・8月で再び昇ってきます。

二夏二冬の間、絵本にもあったように人は何もしません。添加物を使用せず、発酵促進のために混ぜることもせず、ただ三河地方の自然の気候に任せ、熟成させる天然醸造によって、八丁味噌はできるのです。