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アジア・ヨーロッパ自由旅 フーテンの寅ベラー
著 はせを 寅次郎
装丁・イラスト 重盛 光明
価格 2,200 円(本体2,000円・税200円)
A5判 224頁 ソフトカバー
ISBN9784866937335 2022年12月12日発行
私は「あなたの尊敬する人は?」と聞かれると躊躇することなく、「松尾芭蕉とフーテンの寅さん」と答える。二人とも旅から旅へ、旅そのものが人生であり、旅をしながらこの世を去った。「月日は百代の過客にして行きかふ年も又旅人也」という序文から始まる「奥の細道」は私の旅の原点だと勝手に思い込んでいる。私は仕事の関係もあり、国内は47都道府県に行ったがほとんど大都市中心であまり面白い話は書けないので今回は海外旅行について楽しい思い出話をしてみたい。もちろんただ「楽しい思い出話」でなく、私がその中で経験した出来事を中心に話したい。旅行というと概して「あの教会はよかった、あの美術館は素晴らしかった」という思い出話に終わりがちだが、行った町がどんな街だったか、そこに住む人々がどんな暮らしをし、私たちとどのように接してくれたのか、そして旅の中でどんなハプニングが起きたのか、などなど、ちょっと違う角度からの思い出話をしたいというのがこのエッセーの一つの目的でもある。 ≪はじめに≫より抜粋