目 次
読みやすい文章の特徴とは
「皆様の本作りを私達三恵社がお手伝いします。是非御相談下さい」
上記の文章は読みにくく感じられると思います。
実は、文章は、ひらがなが多めの方が読みやすくなります。
ためしに、上記をひらがな多めにしてみると…
「みなさまの本づくりを私たち三恵社がお手伝いします。ぜひご相談ください」
いかがでしょうか?
ずいぶん読みやすくなったように思いませんか?
ひらがなにしても違和感のない言葉は、積極的にひらがなにしていきましょう。
ちなみに出版用語として、漢字をひらがなに変えることを「ひらく」と言います。
ひらいたほうが良いことば
副詞、接続詞、難読漢字、漢字でなくても通じる言葉などは、ひらいたほうが読みやすくなることが多いです。
〈例〉
- 丁寧 → ていねい
- 流石に → さすがに
- 有る、無い → ある、ない
- 頂く → いただく
漢字の方が良い言葉
同音異義語が多いことばや、漢字から直観的に意味が読み取れることばなどは、漢字にしたほうがほうが理解しやすくなります。
また、固有名詞も漢字のままにすべきです。難読漢字であれば読み仮名(ルビ)を振りましょう。
〈例〉
- きかい → 機会、機械
- とる → 取る、撮る、採る
- あげる → 上げる、挙げる
上記のような基準にしたがって、漢字をひらいた例を挙げてみます。
そして諸葛亮が見事な計略により十万本の矢を集めた様を見て、周瑜は感服し「私等の及ぶ所ではない」と洩らした。
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そして諸葛亮がみごとな計略により十万本の矢を集めたさまを見て、周瑜は感服し「私などの及ぶところではない」と洩らした。
もちろん、どのような文章にするかは著者の好み・こだわりポイントでもありますので、上記のような基準が絶対ということはありません。
子ども向けの本の場合
読者対象が子どもの場合は、子どもが読めなさそうな漢字はひらきましょう。
対象年齢・学年がはっきり決まっている場合は、どの学年でどの漢字を習うかは学習指導要領で決まっているので、
それに従えば、この学年で習っている漢字は漢字のまま、まだ習っていない漢字はひらく(or読み仮名〈ルビ〉をふる)、というように基準をはっきりさせることができます。